担当者必見!参考にしたい新卒採用サイトの事例12選と作るポイント
採用サイトとは、求職者のみをターゲットとしている求人募集専用のWebページで、特に大学を卒業して間もない求職者をターゲットに絞った採用サイトのことを、「新卒採用サイト」と呼びます。
自社の求める人材と効率よく出会うために、多くの企業では新卒採用に特化した「新卒採用サイト」を作成し採用を行っている企業が少なくありません。
これから新卒採用サイトを作成しようと思っている企業や、すでに新卒採用サイトを作成しているものの、より応募を増やすために改善やリニューアルを予定している企業もいるでしょう。
「他の企業はどのような新卒採用サイトを作成しているの?」「新卒採用サイトのメリットは何?」「新卒採用サイト作成時にはどのようなポイントがあるの?」という疑問にお答えするため、この記事では新卒採用サイトの事例やメリット・制作ポイントを紹介します。
参考にしたい!おすすめの採用サイト事例12選
新卒採用サイトを作ろうとしても、そもそも新卒採用サイトがどのようなものなのかイメージできない方もいるでしょう。
まずはじめに、12社の新卒採用サイトを例に参考にしたい点や特徴を紹介します。
株式会社小学館
企業理念を「大きく実る種をまこう」という興味を惹かれるような言葉に言い換えて、なおかつ大きく書かれており、その周りには企業と関わりのある研究や教育を彷彿とさせるイラストが目を引くデザインとなっています。
「next」と書かれた場所をクリックすると、次々と社員の顔が現れていくのも特徴です。
企業理念と企業の特徴を捉えたイラストを一番はじめに見えるようにしたデザイン性と、次へクリックする度に現れる社員のバストアップの写真が大きく現れるデザインは参考になるでしょう。
社員の写真をクリックするとクリックした社員の人となりがわかるインタビュー記事に飛ぶ導線もしっかりしている点も参考になります。
株式会社タカラトミー
「きみはおもちゃが好きか?」という言葉で、端的に企業がおもちゃに関する仕事をしていることが分かるため、おもちゃが好きな求職者へのアピールにもつながります。
流れるように動く背景には、社員が働いている姿が自動でスクロールされていくため、求職者は入社後に仕事をしているイメージが湧きやすいでしょう。
色鮮やかでありながらもパステルカラーで統一されているため、全体的に落ち着いた雰囲気と楽しさを引き出しているデザイン性と、社員の働いている写真がスクロールされていく箇所は参考にできるポイントです。
本田技研工業株式会社
一番に目を引くのは、開いた瞬間に社員の顔のアップやホンダが生産している車の映像、社員の働いている姿が映る動画です。
企業が生産している商品や職場の風景を使って求職者に視覚的に訴えているコンテンツは参考にできるでしょう。
また、下へスクロールすると車の写真や社員の写真とともに、「現在企業がなにをしたいのか」「何をしているのか」が見られる新たなページへと運ぶ導線が引かれています。
導線を引くだけでなく、視覚的に導線を分かりやすくしている点も参考にできるポイントです。
株式会社バンダイ
株式会社バンダイの新卒採用サイトを開いたときに一番はじめに目を引くのは、ペンキをぶちまけたような背景に「夢・クリエイション」というメッセージとはしゃいでいるように見える社員の宣材写真です。
メッセージと画像からもなにか楽しさを追求している企業であると分かるようになっており、企業の特徴が分かることが参考になるポイントと言えます。
下にスクロールしていくと、企業の仕事内容について語られた文章が書かれていると同時に、背景の配色だけが動いているのが印象的です。
コーポレートカラーである赤と青を用いた新卒採用サイト全体の配色も、企業独自の特徴を引き出すという点において参考にできるポイントになっています。
トゥモローゲート株式会社
まずはじめに目を引くのは、黒を基調とした新卒採用サイトの背景に「ようこそ、ブラック企業へ」という企業にとってマイナスイメージになりかねない言葉を使って、逆に興味を持たせる文章です。
下にスクロールしていくと、見た人に考えさせるような言葉をなげかけていくことで知的探求心を刺激され、クリックすると企業の事業内容や働き方について知ることができるような画面構成になっています。
自社の強みや社風が印象に残り、かつ分かるような仕掛けが施されていることが参考になるポイントです。
株式会社みずほフィナンシャルグループ
新卒採用サイトのはじめに、企業メッセージがみずほ銀行のコーポレートカラーである青色でまとめられていて、清潔感や信頼性が感じ取れます。
下へスクロールしていくと、青系が画面のどこかしらに配置された宣材写真とともに社員のインタビューや事業内容・新卒採用にいたるまでの導線が大小違うものの四角形の枠で囲まれていてわかりやすいデザインが特徴です。
さらに、背景のマス目と相まって企業に真面目な印象を与えてくれます。
洗練されたわかりやすい導線と自社の方向性からくる色味のこだわりが、参考にできるポイントといえるでしょう。
株式会社USEN-NEXT HOLDINGS
株式会社USEN-NEXT HOLDINGSでもっとも参考にできるポイントは、動画共有サイト「YouTube」を使った企業説明や採用プロセスの説明です。
また「就活維新」という文言とともに掲げられる鮮烈な文章は、新卒の求職者の目を引くような構成となっています。
背景色が黒ということもあり、白のテキストが一層目を引くでしょう。
株式会社ダイワコーポレーション
株式会社ダイワコーポレーションの新卒採用サイトの特徴は、サイトを開いた瞬間に映像とともに企業からのメッセージが現れることです。
新卒採用サイトの基調は白でありながら、文字や仕事内容・募集要項の内容を示したページへ飛ぶボタンがカラフルに彩られていることもポイントでしょう。
さらに仕事内容や募集要項ページへ飛ぶボタンにも仕掛けがしてあり、ボタンにカーソルを移動させるとボタンの中に書かれている絵が動き、興味を引きます。
色合いや仕掛けで、ついクリックしてしまうような仕掛けも参考になるポイントです。
東洋ハイテック株式会社
東洋ハイテック株式会社の新卒採用サイトは、色の統一性が特徴です。
というのも、イラストや背景で使われている白と赤系、文字と応募フォームへ移動する「エントリー」の枠の中の黒くらいしかありません。
淡い赤に統一された新卒採用サイトという独特の雰囲気の中、応募フォームのボタンの黒が一番下にありつつも、他よりも目立つデザインが参考になるでしょう。
さらに新卒採用サイトのはじめに見える、コマ送りのようなアニメーションで構成されている工場の風景と工場から出てきた完成品にカーソルをあわせると、東洋ハイテック株式会社に縁のある商品がアップで表示される点もおもしろいです。
色の使い方やアニメーションを使って求職者の興味を持たせるようにする点が参考になります。
株式会社WOWOW
株式会社WOWOWの新卒採用サイトの特徴はスクロールしていくごとに背景のカラフルな宣材写真が増えていくギミックにあります。
企業のメッセージと共に背景が変化していく様は、見ている者の興味を引かせるためのポイントであるため、参考になるでしょう。
「→」のマークで次のページに移行すると、企業についてのニュースや会社概要・社員紹介へ移動できるページになります。
このページでは一番はじめのページで見たたくさんのカラフルな宣材写真の背景とともに、色ごとにまとめられたトピックが目を引くでしょう。
色ごとで会社概要やニュースの欄を整理してまとめておくことは、見やすさと導線のわかりやすさにつながるため参考になります。
オンワード商事株式会社
オンワード商事株式会社の新卒採用サイトでは、最初に見える社員の写真が自動で次々と流れていく画面が印象的です。
社員の写真を流すことで「どのような社員が働いているか」が一目でわかるため、参考になります。
スクロールしていくと、青や白を基調とした文字や背景が目に移り、さらに四角の枠で企業の特徴や社員インタビューのページへと移行する導線が引かれているため、求職者にとって分かりやすいです。
企業の特徴やアイデンティティとするカラーを取り入れることは、企業が他社との差別化が図れるため、参考になるポイントでしょう。
また、募集要項や会社概要へ移動するためのボタンや枠といった導線が区切られていて分かりやすい点も参考になります。
株式会社ホリプロ
新卒採用サイトを開くと、はじめに企業のメッセージとともに社員の宣材写真が自動で横にスクロールされていきます。
企業の伝えたいメッセージと社員の顔が伝わることで、企業の雰囲気がわかりやすくなっていることが参考になるポイントです。
また、企業情報や社員紹介・社員に聞いた仕事、環境についてのQ&Aなどが大きな写真と文章で導線が引かれている点も大きな特徴だといえます。
デザイン面以外では、若手社員から聞いた企業での仕事内容や環境などに関するQ&Aが設けられていることが参考になるポイントです。
社員インタビューや事業内容の説明だけでは伝わりづらい「やりがい」、「どのような先輩がいるか」「どのような業界に応募していたか」などに対して、多数の社員の意見がまとめてあります。
はじめに社員の顔や企業メッセージで企業の印象を簡単に伝え、大きな宣材写真の導線から企業情報や若手社員から見た仕事のやりがいや環境を伝えていくことで、企業に対しての理解度を深めることができるため、参考になるでしょう。
新卒採用サイトの必要性が高まっている背景
ここまで新卒採用サイトの例を見てきたように、新卒採用サイトの必要性は高まっています。
「なぜ必要性が高まっているのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
新卒採用サイトが必要になってきた背景の大きなポイントは、インターネットの普及にあります。
というのも、スマートフォンの普及が進み、誰でも比較的簡単に情報が得られるようになったからです。
リクルートの調査によると、求職者の9割がパソコンやスマートフォンからインターネットを利用して求人情報を収集しています。
スマートフォンを利用している求職者は、インターネットを利用している求職者の半数以上であるとも調査で判明しているため、求職者が各企業の新卒採用サイトで情報収集することは当たり前になりつつあるでしょう。
新卒採用サイトを作成することで、パソコンやスマートフォンからストレスなく見てもらえるだけでなく、長期的に自社の情報を求職者に発信できるのです。
以上のことから、新卒採用サイトを制作する必要性があると言えるでしょう。
※新卒採用の手法について詳しくはこちら→【すぐ活用したい新卒採用法!大学に求人票を掲載する方法と応募増の3つのコツ】
新卒採用サイトを作るメリット3選
新卒採用サイトにどれだけのメリットがあるのでしょうか。
次に、新卒採用を作るメリットを3つ紹介します。
自由に情報を掲載できる
紙媒体の求人誌や一般的な求人サイトでは、文字数の制限や掲載できる写真の枚数に制限があることが少なくありません。
一方で、自社で作成する新卒採用サイトは、自社のアピールしたい内容を自由に発信することができます。
また写真だけでなく、社員のインタビュー動画や社長のメッセージ動画などの動画媒体を掲載して、より職場の雰囲気を見せることもできるのです。
さらに、最新情報があればすぐに更新ができるという強みもあります。
ミスマッチを減らせる
会社での求人活動の目標は、自社の仕事内容や働き方などに合った求職者を採用することにあります。
最低限の情報だけで求人活動を行ってしまうと、求めている人材とは違う人材を採用して、人材のミスマッチを起こすことも考えられるでしょう。
新卒採用サイトでは掲載できる項目の制限がなく、自由に情報を掲載できるため、労働条件だけでなく自社の社員の雰囲気や社内の環境に特化した情報を求職者に提供できます。
新卒採用サイトを通して自社の雰囲気を知ることで、求職者は自社で働くイメージがつきやすくなるのです。
新卒向けの採用サイトを作ることによって、自社の雰囲気や仕事内容に興味を示した志望度の高い求職者に応募してもらえるだけでなく、結果的に自社とのミスマッチが減り、早期退職を防ぐ効果が期待できます。
採用コストを削減できる
新卒採用サイトでは、求人サイトや企業サイトだけでは得られない採用に関する情報を具体的に知ることができるため、求職者は新卒採用サイトの情報をもとに「働いてみたいか」「面接を受けたいか」を判断したうえで応募します。
そのため「イメージと違う」といった入社後のミスマッチの減少が期待でき、ミスマッチの減少による志望度の低い人材への応募や選考に費用や時間を割かなくてよくなる点がメリットです。
また、求人サイト独自の枠で自社の求人を掲載しようとすると、掲載自体に費用がかかることが多いでしょう。
対して新卒採用サイトは、自社のホームページに掲載することで完成するため、期間で縛られたり費用で枠を縛られたりすることなく採用が行えます。
結果的に、採用活動へのコストパフォーマンスが良くなるでしょう。
新卒採用サイトを制作する4つのポイント
実際に新卒採用サイトを自社で作成するとなっても「どのように作っていけばよいか分からない」と思っている方もいるでしょう。
最後に、新卒採用サイトを作成するときに抑えておきたいポイントを、4つに絞って紹介します。
ターゲットを設定する
新卒採用サイトを制作するには、まずターゲットを設定しましょう。
ターゲットは新卒であるため、新卒に親しみやすいWebページの内容やデザインにします。
しかし、ただ新卒であることだけではターゲットが広すぎて絞りきれていません。
性別や年齢・趣味・経歴などさまざまな要素から自社の社員や社風とマッチする人を仮定することで、求める人材がイメージしやすくなります。
ターゲットを明確に設定することで採用後のミスマッチが起きづらく、効率的な採用活動ができるのです。
エントリーまでの導線をわかりやすくする
どれだけ情報が豊富にあったとしても、求職者が自社に応募してくれなければ、失敗に終わってしまいます。
求職者に応募してもらうためには、応募するための道筋(導線)を分かりやすくすることが重要です。
「応募フォームはこちらから」「エントリーする」などのような、自社に応募するための導線はWebページの一番見やすい位置に、大きく表示することが効果的です。
また、画面上部に応募フォームを固定して、スクロールされてもいつでもクリックできるようにしたり、Webページ上で応募フォームへ飛ぶためのボタンやリンクを設置して、画面のスクロールに追従してそのボタンが見えるようにしたりすることもできるグローバルナビゲーションをデザインに起用しましょう。
自社のブランディングを意識する
ここでのブランディングとは、「自社の特徴や仕事を見つめなおし、新卒採用サイトに分かりやすくまとめ、他社とは違う魅力を打ち出してより求職者に応募してもらうようにすること」です。
「こんな企業に入ってみたい」「この企業に入れば自分を活かせそうだ」と求職者に思わせることができる魅力的な新卒採用サイトは、採用活動にポジティブに影響するでしょう。
しかし、自社の魅力を伝えるためにインパクトのあるページにデザインしたとしても、逆に見にくくなってしまう恐れがあります。
1つ目のポイントである「ターゲットの設定」をうまく絞り自社の強みが表現できれば、奇抜なデザイン性にしなくても、自然とオリジナリティのある洗練された新卒採用サイトができあがるでしょう。
トレンドのデザインを押さえる
どのようなものにも流行り廃りがあるように、新卒採用サイトにも毎年のトレンドがあります。
トレンドを押さえていると、より新卒=若い世代が新卒採用サイトに興味を持ちやすいでしょう。
デザインをどのようにしていいかわからず困っている場合は、トレンドに沿ってデザインすることも必要です。
例えば、2023年度卒用の新卒採用サイトでは、以下のデザインを取り入れています。
・平面でシンプル、フラットなデザイン
・背景に動画やアニメーションを取り入れるデザイン
また社会全体でみると、スマートフォンの所持が当たり前になった世代が新卒で増えている傾向にあるため、「Instagram」や「YouTube」などのSNSや動画投稿サイトを意識して、自社の新卒採用サイトと連携するのもひとつの方法です。
まとめ
新卒採用サイトを作成すると、会社の魅力がわかりやすくなります。
魅力が伝われば、求職者と自社とのミスマッチが減り、採用のコストパフォーマンスが上がるでしょう。
効果的な新卒採用サイトにするためには、「ターゲットを設定すること」「導線をわかりやすくすること」「トレンドを押さえること」が重要です。
求職者を惹きつける新卒採用サイトを作成し、より効率的な求人活動にしましょう。
採用サイトを制作・運用した経験がないと、新卒採用サイトを自社で作成するのは困難かもしれません。
構築CMS「トルー」なら、自社ブランディングを意識した魅力的な新卒採用サイトを制作することが可能です。
自社専用の新卒採用サイトを、手軽にかつ効率的に作成してみませんか?