【最新版】おもしろい採用サイトの事例9社と掲載すべき5つの項目
採用サイトで応募者数を増やすには、求職者におもしろいと感じてもらえる採用サイトを作成することが重要です。
内容を読み込んでみたくなるコンテンツが掲載され、サイトデザインが洗練されている採用サイトであれば、求職者が採用サイトを閲覧する時間が長くなり、応募する可能性が高くなるでしょう。
この記事では「おもしろい採用サイト」とは何か、を実際のサイト事例を踏まえて紹介します。
おもしろい採用サイト事例9社
求職者に「おもしろい採用サイトだ」と思われるには、採用サイトを開いた瞬間の第一印象(ファーストビュー)や、掲載内容とデザインの組み合わせが重要です。
具体的にどのような採用サイトがおもしろい採用サイトなのか、参考例となる採用サイトを9社みていきましょう。
株式会社電通
株式会社電通は日本最大の広告代理店で、FIFAワールドカップや世界陸上といった大規模なスポーツイベントにも関わった企業です。
「キミはどんな先駆者になる?」というキャッチフレーズと共に、ドアや入口をイメージしたイラストが周囲にポップアップするデザインとなっており、ポップなデザインでありながらメッセージ性の強い新卒向け採用サイトとなっています。
採用サイトのスクロール先にインタビューや社内風景などのコンテンツが用意されており、迷うことなくサイトコンテンツにたどり着ける設計となっている点も採用サイト作成時に参考になるでしょう。
大和ライフネクスト株式会社
大和ライフネクスト株式会社は大和ハウスグループ内のマンション管理会社で、建物の修繕や工事の他に警備事業や損害保険、生命保険代理店事業など幅広く事業展開しています。
赤い旗のイラストの中に力強いフォントの白字で「「 ・・・」、ツケテいこうぜ。」と表示されるキャッチフレーズは印象的で「自分だけの色」「一番目立つ」「人間力」と鍵括弧の中にさまざまなフレーズを入れたメッセージがスクロールと共に現れるデザインです。
「自分がどうありたいか」という会社からの問いかけが見た人の印象に残りやすい新卒向けの採用サイトとなっています。
「自分はどうありたいのか」に焦点を当てた社員インタビューも合わせて掲載されており、ただ求職者へ問いかけるのではなく、大和ライフネクストでそのような自己実現ができるのかを示している点も、求職者の応募意欲をくすぐるでしょう。
株式会社Cygames(サイゲームス)
株式会社Cygamesはサイバーエージェントグループでモバイル向けゲームアプリおよび家庭用ゲームソフト開発事業を主とする企業で、代表作に「グランブルーファンタジー」「ウマ娘プリティーダービー」があります。
採用サイトのメインビジュアルの背景にはスピード感のある自社コンテンツの映像が流れており、「最高のコンテンツを作る会社」というキャッチフレーズとともに、求職者の制作意欲を搔き立てる印象を与える採用サイトです。
採用サイトの内容自体はシンプルで、新卒採用やアルバイト、キャリア採用向けの応募ページへすぐ飛べるようになっている点も、すぐに応募したいと思った求職者がそのまま応募できる導線ができています。
《中途・キャリア向け》おもしろい採用サイト
凸版印刷株式会社
凸版印刷株式会社は日本の総合印刷会社で、世界最大規模の総合印刷会社です。
書籍やカタログ、ポスターなど紙に印刷する印刷事業のほかに、壁紙や外装ルーバーといった建装材関連事業、医薬品や食品の包装といったパッケージ関連事業も手掛けています。
スクロールしてすぐの「トッパンの挑戦」というコンテンツでは、会社が挑戦する4つの分野に関して、異なる社員を呼んで座談会形式の動画が掲載されており、写真や文章ではなく、動画によって多くの社員や会社としての考え方を知ることができるため、より具体的に働くイメージを求職者に伝えられるでしょう。
事業紹介の「プロジェクトストーリー」では、アニメーション作品のタイアップや金融機関向けのデジタル教材といった事業について実際に携わった社員のインタビューを掲載しており、社員目線でどのように事業を進めていったかを知ることができる点も、実際に働く様子がイメージしやすくなる点といえます。
株式会社ADKホールディングス
株式会社ADKホールディングスは 日本の広告代理店業務を行う企業で、アニメ作品や実写ドラマ作品などにも数多く関わっている企業です。
「ようこそ、才能の合衆国へ。」というキャッチフレーズが大きく映るトップビューが印象的で、サイト上は履歴書のようなイラストやコンテンツへのリンクボタンが航空チケットのようなデザインになっています。
所属社員の満足度や継続年数などを、サイトトップからスクロールしてすぐ見れる点も、閲覧者の動線を考えた工夫がされています。
株式会社リクルート
株式会社リクルートは求人広告、人材紹介、人材派遣、販売促進などの事業を担っている会社で、「リクナビ」「タウンワーク」などの求人媒体の運営も行っています。
暗めの背景にモデルの表情がライトアップされ「願望で終わるな、渇望せよ。」と大きく書かれたキャッチコピーが配置されている点が、印象的です。
サイト全体で暗めの背景に白の太字で目立つデザインとなっており、ページごとにメリハリをつけているだけでなく、白字部分を読み進めると自然とコンテンツ部分への誘導がされるサイト構成となっています。
自社の魅力が伝わるおもしろい採用サイト
株式会社ニトムズ
株式会社ニトムズは日東電工株式会社のグループ企業で、清掃用具、衛生用品、収納用品などの日用品の製造販売事業を行っています。
株式会社ニトムズの採用サイトは、代表的な製品である「コロコロ」を下にスクロールしてもらうとキャッチコピーやそのほかの情報が見えてくる仕組みです。
ユニークで思わずスクロールしてしまう仕掛けがあることで、その後の採用情報を求職者に読んでもらうことができるでしょう。
株式会社ニトムズの採用サイトは、コロコロをスクロールした流れで縦にスクロールしていくとすべての採用サイトのコンテンツが閲覧できます。
クリックなしですべての情報をみてもらえるサイト構造となっており、スクロールする動作が応募ボタンへの導線となっているため、求職者が読み進めると自然と応募に誘導されるのです。
ホーチキ株式会社
日本の火災報知機メーカーで、1920年に日本で最初の火災報知機を開発した企業です。
火災報知器メーカーであることを活かし、「いつもは押せないけれど押してみたい火災報知器のボタン」を採用し、トップページでクリックしてもらう仕組みとなっています。
クリックすると詳しい採用情報を閲覧でき、次々とクリックして次のページまで見てしまう仕掛けが施されているうえ、常に画面下に5つのメニューを表示しておくことで求職者が求める情報へ簡単にアクセスできる点も、採用サイトとしての動線設計の見本といえるサイトです。
火災報知機のメーカーであることを最大限に活かした、面白いデザインといえるでしょう。
山崎製パン株式会社 高校生向け採用サイト
山崎製パン株式会社は 日本国内最大級の製パン企業で、製パン事業以外にコンビニエンスストアの「デイリーヤマザキ」の事業展開もしています。
高校生向け採用サイトであるため、シンプルかつポップなデザインを採用し「どこにどのようなページがあるのか」が分かりやすい採用サイトです。
実際に応募する高校生だけではなく保護者や先生向けの連絡先ページもあり、進路相談での活用を前提とした採用サイトであることがわかります。
おもしろい採用サイト3つの効果
おもしろい採用サイトの事例をいくつか紹介しましたが、おもしろい採用サイトを作成するとどのような効果が得られるのでしょうか。
大きく3つの効果から、おもしろい採用サイトを作成すると得られる効果をみていきましょう。
話題性が高まり応募数が増える
面白い採用サイトは、話題性があり注目度が上がり、求職者に見てもらいやすくなります。
採用サイトの内容がおもしろいと求職者にインパクトを与えるため印象に残りやすく、他社とは違う企業の個性や強みをアピールすることが可能です。
また求職者の信頼感や親近感も得られ、企業の認知度やブランドイメージも高くなるでしょう。
個性や強みを採用サイト上でおもしろくアピールできるサイトは話題になりやすく、見に来た求職者の応募や入社につながる要素が多いのです。
FacebookやTikTokなどのSNS上で話題になれば、口コミ経由で採用サイトの閲覧数増加が期待できるため、応募者数増加につなげることができるでしょう。
他社との差別化を図れる
おもしろい採用サイトは求職者に自社の特徴をしっかりと掴んでもらうことで、他社との差別化ができ、選んでもらいやすくなります。
採用サイト制作において、他社との差別化だけを念頭においてコンテンツを制作するのではなく、具体的な戦略を練ったうえで制作に取りかかることが必要です。
差別化に特化したコンテンツ制作も立派な戦略の1つではありますが、その1点のみで採用サイトの目的達成は困難といえます。
そのため、「おもしろい採用サイトで他社との差別化を図る」戦略であれば、求職者からの注目を集めつつ、サイト内容の差別化もできるのです。
印象的なキャッチコピーやストーリー仕立ての仕事風景動画など、競合他社との違いが分かりやすい採用サイトを作ると良いでしょう。
企業のイメージアップに繋がる
おもしろい採用サイトは、企業の認知度やブランドイメージを高める効果も期待できます。
求職者からの共感や感動を与えるキャッチコピーやサイトコンテンツを発信できれば、求職者から好印象を得られるのです。
採用サイトは、企業のブランドイメージを反映する重要なツールであり、採用サイトのデザインが良くなければ、求職者からの印象が悪くなってしまい、デザインが洗練されていれば、対外的に会社の評価が高まることはいうまでもないでしょう。
シンプルで見やすいデザインや、企業のカラーを活用したデザインなど、企業のブランドイメージに合わせたデザインにすることで、求職者や競合他社に対して企業の信頼性をアピールできます。
おもしろい採用サイトの作成ポイント7つ
ここからは、おもしろい採用サイトを作成する上でのポイントを7つ紹介します。
求職者が採用サイトを閲覧する際にどのような部分に対して「おもしろい」と感じるのかを踏まえながらみていきましょう。
心に残るキャッチコピーをつくる
キャッチコピーとは商品やサービスの魅力を一言で伝えるフレーズで、採用におけるキャッチコピーは、自社の魅力やビジョン、理念をターゲットの求職者に伝えて、興味を持ってもらうためのフレーズになります。
求人情報をチェックする際、採用サイトに大きな文字で書かれているキャッチコピーは最初に目に入る文章です。
最初に目に入るキャッチコピーが魅力であれば、求職者が求人詳細や応募条件をはじめとした他の情報に目を通す確率も高まるでしょう。
インパクトのあるデザインで目を引く
インパクトのある採用サイトは、求職者の目を引き記憶に残りやすくなります。
求職者は日々の就職活動のなかで、多くの求人情報を閲覧するため、仮に求職者が自社の採用サイトを閲覧したとしても、次の日には覚えていないかもしれません。
求職者にとって就職活動は人生でも数少ない重要なライフイベントであり、応募先の企業を選ぶのには時間がかかるでしょう。
多くの採用サイトを閲覧している求職者に忘れられないためにも、おもしろい採用サイトを制作することが重要なのです。
流行を取り入れ話題性をもたせる
採用サイトに流行を取り入れることで、求職者に時代感や話題性を感じさせることができます。
流行を取り入れることは、求職者に対して時代や年齢層の価値観、企業の将来性をアピールすることに効果的です。
時代の変化に柔軟に合わせる企業の取り組みは、求職者にもプラスのイメージが伝わるでしょう。
ターゲットを明確にする
ターゲットを明確にするうえで、新卒なのか、中途なのか、もしくは両方なのかといった点の他に、ターゲットの人物像(ペルソナ)をつくりましょう。
例えば主に新卒学生をターゲットにした場合、国公立の地方大学に通う理系の学生なのか、あるいは東京都内の私立文系に通う学生なのかによって応募者のイメージが変わります。
広くターゲット設定をしたい場合も含め、ターゲットの人物像をあらかじめ決めておくことで、大まかなターゲット設定を行うことができるため、採用サイト制作の指針となるのです。
コンセプトを決める
コンセプトとは、言い換えれば採用サイトのテーマです。
「とにかく共感性を大切にしたい」「まずはインパクトを残したい」など、企業によってどのような採用サイトにしたいかという希望はさまざまでしょう。
コンセプトを決めることで、この後に決めていくサイトデザインや雰囲気の軸が定まるため、採用サイト制作前にすり合わせをしておくことが大切です。
掲載する情報を整理する
ターゲットや採用サイトのコンセプトまで決定したら、掲載する情報を決めていきましょう。
掲載する情報を決める際、自社が知って欲しい情報を優先的に洗い出してしまうかもしれませんが、まずはターゲットに設定した求職者が欲しい情報を洗い出すことが大切です。
ターゲットが知りたい情報を発信した上で、先ほどのコンセプトや自社で持っている情報を組み合わせ、掲載する情報を決めていきます。
掲載する情報を決める際にどうしても掲載したい自社の情報が出てくるかもしれませんが、一度立ち止まって「本当に採用サイトへの掲載が必要か」を検証しましょう。
社内だけで検討することが難しい場合、ターゲットが実際にどのような情報が欲しいかをリサーチすることも重要です。
魅力的なデザインにする
掲載する情報の整理ができたら、採用サイトをどのようなデザインにするかを決めていきます。
あらかじめ決めたターゲット像やコンセプトを元に「自社のイメージをどのようにデザインに落とし込むか」、「サイトを訪れた求職者が応募するまでの導線をどう設計するか」などを踏まえて採用サイトのデザインを決めていきましょう。
おもしろい採用サイトを目指していくうえで、アニメーションや複雑なデザインを使用するとなると、自社では対応できない部分が出てくるかもしれません。
自社で制作できないコンテンツが出てきた場合、Webサイト制作の代理店に依頼する方法があります。
※あわせて読みたい
【採用サイトのキャッチコピー・コンセプト|作り方と事例15選】
おもしろい採用サイトに掲載すべき項目
おもしろい採用サイトを制作する上で、どのような項目のコンテンツを掲載すればいいのでしょうか。
求職者への効果を交えながら、掲載すべき項目にはどんなものがあるかをみていきましょう。
業務内容・一日の流れ
業務内容は、求職者にとって特に重要な内容です。
求職者に自社で働くイメージを持ってもらうためにも、業務内容は詳細かつ具体的に記載するとよいでしょう。
職種の役割や日々の業務内容など、「どのような目的で誰に何をすることを求めるポジションなのか」が明確に伝わる内容にすることが大切です。
例えば募集職種に就いている既存社員を取り上げて、その社員が普段どのような業務をしているのかを、1日の流れで紹介すると求職者は仕事のイメージが具体的になります。
応募意欲を高めるうえで、仕事のやりがいや身に付く力などを丁寧に説明することも大切です。
社員の紹介やインタビュー
企業理念や事業情報よりも、実際に働いている社員の声の方が、求職者は自分が実際に働いているイメージをしやすくなります。
共感性が高い社員を登場させるのか、憧れ要素が強い社員を登場させるのかによって採用サイトの雰囲気が大きく変わるため、採用サイトの雰囲気に適した人材を選びましょう。
社内の雰囲気が分かる写真や動画
採用サイトでは自社の情報を自由に載せることができるため、積極的に写真や動画などを活用し、社内の雰囲気が伝わるように工夫しましょう。
職場環境はもちろん、どのような雰囲気でメンバーが働いているのかが伝わるコンテンツを作ることで、求職者への働きやすさのアピールにつながります。
給与・福利厚生や働き方に関する制度
福利厚生に関する項目は、実際に働く際のライフワークバランスに直接関係する項目であり、求職者から関心の高いポイントであるため、用意している福利厚生や働き方に関する項目すべて記載しましょう。
福利厚生や働き方に関する項目は、勤務時間や有休制度などの基本的な項目に加えて、産休や育休制度の有無、残業時間を加味した実際に働いた際のモデルケース、フレックスタイムの導入などが挙げられます。
スキルアップや挑戦できる制度
入社後の研修プログラムや教育体制など、スキルアップやキャリアアップにつながるコンテンツを紹介しましょう。
求職者に自社の成長支援や人材育成に対する姿勢を伝えることで、安心感や信頼感を高めることができるのです。
新入社員向けの研修については、事前に伝えることで安心感を高める効果があり、入社後のイメージがしやすいメリットがあります。
既存社員が対象の研修がある場合、入社後もステップアップできる環境を求職者にアピールできるでしょう。
働くだけでなく長期的な目線で学べる環境があることは、求職者にとっても魅力的なポイントとなり、長期的に在籍する上で得られるメリットから離職率を防ぐ効果も期待できるため、研修内容をアピールしましょう。
また中途社員向けの研修制度や社内研修の取り組みについても言及することで、スキルアップを目指す求職者の興味を引くことが可能です。
応募方法と選考フロー
応募に関する必要書類や注意事項、採用までの選考の流れを記載することで、求職者の応募のハードルや不安を減らすことができるでしょう。
採用サイト上の応募フォームや問い合わせ先などを分かりやすく表示することで、応募の促進を図ることが可能です。
併せて「応募から採用までのスケジュール」「選考プロセスの進行状況の連絡」といった採用フローを掲載し、正確な選考プロセスの情報を提供することで、求職者は将来の見通しを立てやすくなります。
経営者のメッセージ
会社経営のビジョンや採用に対する情熱などを求職者に伝えるには、経営者からのメッセージが効果的です。
会社の代表が自らの言葉で会社や採用に対する思いやビジョンを語ると、説得力を高めることができるため、メッセージに共感した求職者の入社意欲が高まるでしょう。
企業の理念やビジョン
自社の未来像が明確に伝わるよう、自社が果たすべき使命や役割である企業理念と中長期的な会社の目標を示すビジョンを記載しましょう。
会社の価値観や方針が明確になることで、価値観に共感した求職者からの応募増加が期待できます。
事業内容や職種だけでなく、会社全体として求職者に共感してもらうためにも、サイトのトップに企業の理念やビジョンのページを設け、目立つ場所に設置しましょう。
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まとめ
おもしろい採用サイトはユニークなデザインや凝ったギミックが目を引きますが、サイトコンセプトやターゲット設定が明確になっているため、複雑なデザインでも応募までの導線が分かりやすい構造となっています。
凝ったデザインの採用サイトを制作するときでも、一般的な採用サイトを制作するときと同様に、ターゲット像やコンセプトをあらかじめ決めておくことが重要です。
この記事を参考に、おもしろい採用サイト制作を考えてみてはいかがでしょうか。
※この記事は、2023年9月現在の情報を元に作成しております。