インストラクターの採用を効率的に行う方法とは
フィットネスクラブやスポーツジムを運営する上で、正しい体の動かし方や効率のいい運動方法を教えるトレーナーやインストラクターの存在は、欠かせないものです。
この記事では、インストラクターの採用を成功させる採用方法から優秀なインストラクターを見極める方法まで、インストラクターの採用活動をスムーズに行うポイントを紹介します。
インストラクターは採用しやすい?採用市場を分析
インストラクターの採用方法を紹介する前に、現状のインストラクターの採用市場を解説します。
2020年初めごろから影響が出てきた新型コロナウイルス感染症の影響によって、どのようにインストラクター市場が変化したかをみていきましょう。
新型コロナウイルス感染症の影響で買い手市場に
2019年に存在が確認されてから世界中に感染が拡大し、世界中で猛威を振る新型コロナウイルスこと「COVID-19(以下コロナウイルス)」によって、トレーナーやインストラクターの市場も大きく変化しました。
株式会社コンプライアンスによる調査によると、「新型コロナウイルス感染拡大の影響で仕事の数はどう変わりましたか?」と1089人のトレーナー・インストラクターへ質問した結果、かなり減ったと回答したのが33.8%、少し減ったと回答した人が31.9%と、実に6割以上の方が「仕事の数が減った」と回答したのです。
仕事の数の減少により、トレーナー・インストラクターの収入にも大きく変化が起きています。
前の質問に続けて「かなり減った」「少し減った」と回答した方を対象に、どのくらい収入が減ったのか質問したところ、実に7割以上のトレーナー・インストラクターが、ひと「月あたり3万円~15万円も収入が減ったという結果となりました。
※参考「【トレーナー・インストラクターの実態調査】新型コロナで仕事も収入も激減!?SNSや動画配信で発信していても収入に繋げるのは難しい…」
コロナウイルスの影響でスポーツジムやフィットネスクラブへ足を運ぶユーザーが減ったことで、インストラクターの仕事が減少したことが考えられます。
withコロナでトレーナーの仕事内容が変化
コロナウイルス感染のリスクから密集することを避けなければいけないなか、トレーナーやインストラクターの仕事内容には、以下のような変化が生じています。
大きな動向として「屋内」「多人数が集まる状態」を避けながら仕事に工夫を凝らしていることが伺えます。
特に新型コロナウイルス感染症の影響によるオンライン需要の高まりによって、動画サイトやSNSでの発信を通して仕事につなげているトレーナーやインストラクターは増加傾向にありますが、動画配信やSNSだけでは、安定した収入につなげることは難しいのが現状です。
動画配信やSNSの発信を行っているトレーナー・インストラクターを対象に、SNSでの発信や動画配信が収入につながっているかと質問したところ、半数以上の方が『いいえ(54.3%)』と回答しました。
※参考 【トレーナー・インストラクターの実態調査】新型コロナで仕事も収入も激減!?SNSや動画配信で発信していても収入に繋げるのは難しい…
インストラクターの採用を成功させる4つの方法
コロナウイルスの影響で買い手市場と化しているインストラクターの仕事ですが、コロナウイルスワクチンの開発、市民へのワクチン接種が進んでいることによって徐々に沈静化への兆しが見えてきている以上、コロナウイルスへの懸念が収まった後の「アフターコロナ」を考える必要があります。
次に紹介するインストラクター採用のコツを参考に、アフターコロナへの準備をしていきましょう。
自社サイトで会社の事がわかる情報を発信する
インストラクターの募集を行う上で、まずは自社に興味を持ってもらうことが重要です。
自社の仕事はどのような内容なのかを詳しく紹介し、自社のサイトからジムやクラブの雰囲気を知ってもらうようにするとよいでしょう。
※詳しくはこちら「応募が増える!採用サイトのコンテンツ作成方法」
自社サイトへの誘導を増やす
求職中のトレーナーやインストラクターの潜在的需要を狙う手段として、自社サイトへの誘導を増やすことも効果的です。
検索ワードを意識したコンテンツ作りや外部SNSへの共有リンクを促すボタンの設置などのSEO対策を講じて検索結果の上位表示を狙ったり、Indeedに代表される求人検索サイトへ自社の情報を掲載したりして、自社の情報を広めることがポイントといえます。
求職者とのコミュニケーションを心がける
職場の雰囲気や社員の待遇などの、求職者が求める情報をSNSで発信したり、質問や問い合わせに対して迅速に回答したりして、求職者と採用担当者間のこまめなコミュニケーションを心がけると、求職者の応募に対するハードルを取り除くことができます。
自社で働くイメージやメリットを明確にする
自社の雰囲気や働く様子を伝える上で、自社へ入社することでどのような仕事環境や経験を求職者が得られるかを明確にすることがポイントです。
社員の評価制度や、職場を通して得られるスキルや経験など、他社では得られないメリット明確にすることで、他社との差別化を図ることができます。
自社の研修制度や社内で昇進した社員のインタビューなど、具体的に得られるメリットを明記しましょう。
優秀なインストラクターか見極める方法
自社の求人に力を入れて求職者数を増やすことに成功した場合、求職者の中から優秀なインストラクターを選定しなくてはなりません。
優秀なインストラクターを見抜くポイントは何か、2つ紹介します。
スキルや性格を把握する
インストラクターの実績を確認する
今まで何人の顧客と接してきたか、ヨガやエアロビクスなどの対応可能なストレッチがあるかなど、求職者のスキルや経験などの実績について質問することが重要です。
どういった性格かを知る
過去に失敗した時のエピソードと一緒に、失敗に対してどのように対処したかや、失敗したことをどう感じたかなどを質問し、求職者の性格を把握しましょう。
協調性があるかや、ポジティブな性格かなど、人物像が想像できるような質問にすることがポイントです。
性格について得られた情報を社内で共有することで、自社に適しているかや在籍中の社員とうまくやっていけるかを確認できます。
レスポンスのスピードを見る
日程調整や面接後のメールなどの対応の速さから、仕事に対する姿勢をみることができます。
メールの文面や面接後の対応から、仕事を丁寧にこなせるかを推し量ることが可能です。
※詳しくはこちら「中途採用における即戦力とは?選考時に気をつけるべき4つのポイント」
未経験の場合は素質を見抜く
エピソードトークで素質を見る
求職者がトレーナーやインストラクター職の経験がない場合、過去の失敗談や成功談、トラブルに対してどう対応するかなどの質問を求職者に問いかけることで、ポテンシャルを図ることができます。
適正検査を利用して客観的に判断する
SPIやCUBICに代表される外部の適性検査を用いて、求職者のポテンシャルを定量的に測ることができます。
自社独自の方針がある場合には、方針に沿った自社独自の検査項目を作るのもよいでしょう。
<人事担当者以外から得た評価を加えることで、客観的に求職者を判断できます。
※詳しくはこちら「必要な人材を見極める質問例つき!会社の命運を握る【合否判断のポイント】」
インストラクターの採用に有効な求人サービス
ここからは、インストラクター採用に有効な求人サービスを5つ紹介していきます。
無料掲載が可能なものから専門性の高いものまで、どのようなサービスがあるのかみていきましょう。
無料で求人を掲載したいならIndeedがオススメ
基本的にどの求人サイトも求人情報を掲載するために費用が発生しますが、Indeedであれば無料で求人情報を掲載できます。
Indeedは求人情報に特化した検索エンジンで、インターネット上の求人情報を収集(クローリング)し検索結果に反映することで、さまざまな求人情報を表示できるサービスです。
月間約3000万人の求職者がIndeedを利用しており、Indeedへ掲載することで応募者数の増加が期待できます。
無料掲載の他にスポンサー求人と呼ばれる有料プランに加入することで、自社の求人がIndeedユーザーの目に留まりやすくなるため、すぐに採用したい場合や多くの人材を採用したい場合におすすめです。
Indeedで応募数を増やすには掲載した求人情報の運用が必須であることから、代理店に依頼し効果的な運用を行うのもひとつの方法でしょう。
※詳しくはこちらIndeed無料掲載とは|有料掲載との違いとメリット・デメリット
スポジョバ
スポジョバは2019年にリリースしたスポーツ業界に特化したマッチングサービスで、マネージャーからインストラクター、スポーツチーム向けの開発エンジニアまでスポーツに関連した幅広い求人情報が掲載されていることが特徴です。
スポーツの括りではなくハンドボールや柔道などピンポイントなスポーツの種目で登録できるため、専門性の高い求人広告を載せることができます。
※掲載料金については要問い合わせ
MERCI
MERCI(メルシー)は専門性の高いスポーツ人材の集まる求人サービスです。
月額更新型の「MERCI定額プラン」と成功報酬型の「MERCIエージェントプラン」の2つがあり、広く募集するかピンポイントに人材をスカウトするかに合わせて、プランを選べる特徴があります。
※掲載料金については要問い合わせ
SPORTS JOB NETWORK
SPORTS JOB NETWORK(以下SJN)はスポーツ業界に特化した求人情報やスポーツビジネスのニュース、セミナーなどを紹介するサイトです。
求人情報以外に、地域密着型のスポーツ特集やスポーツチームのスポンサーによるセミナーなど、求人情報以外にさまざまな情報が揃っているスポーツ関連のポータルサイトのような側面があります。
SJNへの掲載費用は1万円からで、2万円のスタンダードプランからSJNの運営するFacebookやTwitterへ求人情報が毎日配信されるため、SJN以外からの応募者数の増加が期待できるのです。
スポキャリ
スポキャリは、スポーツに特化した求人情報サイトで、コーチやインストラクターの求人からスポーツショップでの販売、フロントスタッフなどスポーツ関連するあらゆる求人が集まっていることが特徴です。
コーチやインストラクター系の求人が多く、インストラクター採用を検討している場合には適しているといえるでしょう。
掲載費用が無料である代わりに、1人採用につき6万円~10万円の成功報酬が発生する成果報酬型と、月額13万円から始められる月額プランの2つから求人の掲載ができます。
HALF TIME
HALF TIME(ハーフタイム)はスポーツビジネスの専門メディアとPR・採用サービスを統合したプラットフォームになります。
スポーツ関係のコンサルティングやマネジメントに関する非公開求人や、現役アスリートを招いてのインタビュー記事など、独自色の強いコンテンツが揃っていることが特徴です。
社員募集だけでなく、業務委託やインターン募集など幅広い求人形態で自社情報を掲載することができます。
※掲載料金については要問い合わせ
まとめ
新型コロナウイルス感染症の影響下においてトレーナーやインストラクターは買い手市場にあるといえますが、いつまでも同じ状況が続くわけではありません。
買い手市場である今から採用準備を進めることで、アフターコロナで他社よりも先手を打って行動できるのです。
この記事を参考に、今からインストラクターの採用を準備を進めてみてはいかがでしょうか。
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IndeedやGoogleしごと検索など複数の求人情報検索エンジンと連係しており、採用サイトや応募フォームを簡単に作成できるため初心者でも簡単に扱うことができます。
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インストラクターの採用を成功させるためにもトルーの活用を検討しましょう。