ハローワークインターネット求人の登録方法と4つのできること
厚生労働省が運営するハローワークは、各地にある事業所以外にインターネット上でも「ハローワークインターネット求人」として利用でき、求職者はもちろん採用側企業も無料で利用できる点がメリットです。
この記事ではハローワークインターネット求人サービスの利用方法と、ハローワークインターネット求人で何ができるのかを紹介します。
このコラムの目次
ハローワークインターネット求人とは|求人登録方法
まずはじめに、ハローワークインターネット求人の大まかな概要と、求人の登録方法を紹介します。
ハローワークインターネット求人とは
ハローワークインターネット求人サービスとは、インターネット上で求人票の作成や申請ができたり、応募してきた求職者とのやり取りができたりするサービスのことです。
求職者は、わざわざハローワークに出向かなくても自分のパソコンやスマートフォン経由でハローワークに掲載されている求人を検索、閲覧できます。
2020年(令和2年)に仕様変更されたことで利便性が高まり、令和2年度の平均アクセス数は1日平均で約147万件のアクセスを記録しました。
仕様変更により「求人者マイページ」の機能が追加されたことで、検索条件の保存やオンラインでの求人申し込みのほか、ハローワークへの採否連絡などのサービスが利用できるようになったのです。
また求人票が一新されたことによって掲載情報量が増えただけでなく、得られる情報量も多くなり、求職者は今までよりも豊富な掲載情報の中から自身に合った求人が検索可能となっています。
加えて採用を行う企業は、求人票に写真や地図ソフトを利用した所在地情報を掲載できることから、より多くの情報を求職者に届けられるでしょう。
参考:月間アクセス 約4500万件 ハローワークインターネットサービスの実力【求人票の書き方 #03-2022】
ハローワークインターネット求人の登録方法
ここからは、ハローワークインターネット求人を利用する際に登録する「求人者マイページ」の作成方法と事業所登録のやり方を紹介します。
求人者マイページ開設手順
ハローワークインターネット求人サービスの利用を開始するには、まずハローワークインターネット求人サービスのトップ画面で「事業所登録・求人申込み(仮登録)」をクリックしてください。
仮登録した後「求人者マイページアカウント登録画面」に移行し、メールアドレスの登録と「プライバシーポリシー」「マイページ利用規約」に同意しましょう。
同意が完了すると「アカウント仮登録完了通知」のメールが届くため内容を確認し、「パスワード登録画面」でパスワードと認証キー(アカウント仮登録完了通知に記載されているもの)を入力して「完了」ボタンを押します。
はじめてハローワークを利用する場合、ハローワーク職員による事業所訪問や電話などで求人内容の確認が行われるケースがあるため、注意しましょう。
管轄のハローワークが事業所・求人仮登録の確認を終えると、ハローワークインターネット求人に求人者マイページが開設されます。
事業所登録(仮登録)の仕方
求人者マイページが開設されたら、事業所情報と求人情報の仮登録を行ってください。
ハローワークに事業所情報を登録していない場合、「ハローワークに求人を申し込んだことはない」から、「事業所情報を入力」ボタンをクリックしましょう。
事業所情報を入力してから、求人情報を入力してオンラインで公開します。
事業所情報を登録している場合は、「新規求人情報を登録」をクリックして、求人情報を入力する流れです。
過去に求人を出している場合、「転用可能な求人一覧」の情報源を活用することで、以前に公開した内容を再利用して掲載できます。
※あわせて読みたい
【《記入例つき》無料利用OKのハローワークの求人票掲載方法と3つのメリット】
ハローワークのインターネット求人でできる4つのこと
スマートフォンやタブレット表示に対応し、求人票のデザイン一新で使いやすくなったハローワークインターネット求人ですが、具体的にはどのようなことができるのでしょうか。
ここからは求人票や応募者の管理など、ハローワークインターネット求人上でできることを4つ紹介します。
求人票の掲載
求人者マイページから、求人情報の掲載や求人内容の変更、キャンセルが可能です。
求人情報は文字だけではなく画像も掲載でき、社屋の外観や職場の風景、取扱商品、事業案内パンフレットなどの画像を掲載することで、求職者に自社で働く魅力をアピールできます。
申請から実際の求人票掲載までの流れはインターネットだけで完結するため、効率的に採用活動を進めることができるでしょう。
応募者の管理
ハローワークインターネット求人上で、自社の求人に応募した人の志望動機や応募書類などの情報をいつでも確認できます。
応募した求職者とメッセージ機能によるコミュニケーションが取れるため、不明点を確認したり、面接の日時を調整したりといった応募者とのコミュニケーションをスムーズに行うことが可能です。
また応募者以外にも、情報公開をしている求職者の情報を見ることができ、求める人材だと思えば企業側から連絡することもできるため、スカウト目的として利用する際にもハローワークインターネット求人は有効といえます。
最終的な合否連絡などもメッセージ機能を使って行えるため、採用活動に必要な作業を簡略化できるでしょう。
イベントの検索
ハローワークインターネットサービスでは、各地の労働局やハローワークが主催する、セミナーや会社説明会といったイベント情報を検索できます。
イベントの開催地や種類、希望の日程などを入力するとイベント情報が表示され、興味のあるイベントへオンライン上で申込み可能です。
事業者が採用のために開催するイベントだけではなく、たとえば雇用管理セミナーなどの事業者向けのイベントもあるため、求職者だけでなく雇用側としても有益でしょう。
採用や雇用のやり方で課題を抱えている場合は、ハローワークで開催されるイベントやセミナーに参加することで、解決の糸口が掴める可能性があります。
雇用保険・助成金に関する情報の閲覧
人を雇うと原則として雇用保険の適用事業所となり手続きを行う必要があるため、事業主は雇用保険について正しく理解しておかなければなりません。
社会保険関係の手続きは複雑で、なかなか事業主自身が調べるのは難しく、助成金についても複雑な要件などが設定されている場合が多いため、事業主自身が独学で理解するのは難しいでしょう。
ハローワークインターネット求人では、雇用保険に関する情報も丁寧に解説されており、ほとんどコストをかけずに情報を得ることができます。
また助成金に関しても知っておくと、いざというときに申請しやすいでしょう。
ハローワークを通じて条件に当てはまる人材を採用した場合、企業は以下のような助成金を受け取ることが可能です。
・人材確保等支援助成金
・キャリアアップ助成金
・特定求職者雇用開発助成金
こういった助成金を積極的に活用するためにも、ハローワークインターネットでこまめに情報収集しておきましょう。
ハローワークのインターネット求人を利用するメリット
ハローワークインターネット求人を利用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここでは無料で利用できる点や求人掲載のやり方といった点から、主に4つのメリットを紹介します。
採用コストが抑えられる
ハローワークは求人の掲載から採用まで無料で利用でき、追加で費用が発生することもありません。
数人の人材を確保したい場合はハローワークに相談しながら採用活動を無料でできるうえ、複数の助成金制度を活用しながら人材の確保が可能です。
求人サイトや求人誌への掲載は有料の場合がほとんどのため、無料で求人情報を記載できる点は企業側にとって大きなメリットといえるでしょう。
利用者数が多い
ハローワークは求職者であれば誰でも利用できるため、幅広い層が就職活動で活用しており、幅広い学歴や専門知識・技術を持った方が数多く利用しています。
例えば「高校を卒業した」「定年退職をした」などさまざまな方が、ハローワークに足を運んでいるのです。
2020年(令和2年)に行われたハローワークインターネット求人のリメイクを期に利用者が増加していることもあり、多くの求職者に自社の求人を見てもらえるでしょう。
求人掲載が簡単にできる
ハローワークに求人を掲載するためには、今まで書類を各地のハローワークに提出しなければなりませんでした。
しかしハローワークインターネット求人を利用すれば、インターネット上で簡単に求人を掲載でき、入稿した求人はすぐに公開され、訂正や追記が必要な場合にすぐ修正できます。
求職者に安心感を与えられる
ハローワークは厚生労働省が管轄する機関のひとつです。
全国のハローワークにおける業務改善のための取組みや、マッチング機能に関する評価などを厚生労働省主体で取り組んでいます。
企業、求職者ともに安心して利用できるのがハローワークを利用する大きなメリットです。
ハローワークのインターネット求人とIndeedの違い
Indeedは求人情報に特化した検索エンジンですが、ハローワークインターネット求人との違いはどのような点でしょうか。
Indeedの特徴を踏まえて、ハローワークインターネット求人との違いを見ていきましょう。
Indeedの特徴
Indeedとは、求人情報特化型の検索エンジンです。
「職種」や「会社名」といったキーワードと「勤務地」を組み合わせて指定すると、さまざまな求人サイトに掲載されている求人情報を表示し、Indeedの検索結果を介して各求人情報へアクセスできる仕組みになっています。
無料で利用できる点と、既に自社の採用サイトを持っている場合は自動的に収集してくれる点がメリットです。
ハローワークとIndeedの違い
「無料で掲載できる」「自分で求人原稿を作る必要がある」「Webで求人を探せる」点はハローワークとIndeedで共通していますが、それぞれの媒体には異なる特色があります。
Indeed
Web上で自由に求人原稿を作成・修正できるため、自分で効果を見ながらPDCAを回したい企業には便利なサービスでしょう。
またIndeedはGoogleやYahoo! で「職種+地域」などと検索した際に、上位表示されることもあるため、多くの求職者が求人情報を見てくれる可能性も高いといえます。
ハローワーク
Web上で露出している数は少なめですが、基本的に地域特化の求人情報であるため、地場で仕事を探している方を採用したい場合に効果を発揮しやすいでしょう。
加えてハローワークは掲載期間が長いため、「長期的に掲載し、いい人が応募にきたら採用したい」という温度感で求人を掲載したい企業にもおすすめです。
まとめ
ハローワークインターネット求人は厚生労働省が運営する機関のネット版のため、安心感を持って利用できるサービスです。
2020年(令和2年)に行われたリメイクで大幅に利便性が増したため、インターネット上で採用活動を行う際の選択肢に加えやすくなりました。
この記事を参考に、ハローワークインターネット求人の利用を始めてみましょう。
なお、インターネットで採用活動を始めたいなら、トルーはいかがでしょうか。
高機能なのに低コストで始められるため、初心者でも始めやすいです。
大手求人検索サイトとの連携もできるので、効率的な求人応募の活動ができます。