採用担当者が激務になる4つの理由と今すぐできる5つの改善方法

企業の人事部の採用担当の方の中には、「業務が忙しくて時間がなくて大変」「採用業務の効率化をしたい」といった悩みを持つ方もいるでしょう。

企業の人事部の中でも採用業担当者の業務が多忙になりやすく、実際に忙しくなる理由があるのです。

「なぜ採用業務が忙しくなるのか」「忙しくなる時期はいつか」を事前に把握しておくことで、激務にならないための改善策が立てやすくなるでしょう。

この記事では、採用担当者の業務が多忙になる理由や繁忙期・業務を効率化する方法について解説します。

採用担当者が激務になりやすい3つの時期

採用担当者は求職者からの応募がある限り、業務を滞りなく行わなくてはいけません。

しかし新卒採用や中途採用などの業務が集中してしまい、激務になる時期が存在するのです。

まずは、採用担当者の業務の繁忙期を3つに分けて紹介します。

1月から5月頃（新卒採用が盛んな時期）

企業の新卒採用には、解禁されるタイミングがあります。

毎年3月に企業の新卒採用のための広報活動が解禁されるため、その前に就職活動のフェアへの出展や企業説明会の実施など広報活動のための準備が必要です。

会場の予約や設定・資料の準備には、最低でも1～2か月は見ておかなければなりません。

3月に広報活動が開始されるとすぐ、具体的には4月〜5月から多くの企業が採用活動を始め、エントリーや面接・内定者決定といった採用業務を行います。

企業の新卒採用の広報活動の準備から内定を出すまでの採用業務が一気に集中してしまうため、1月〜5月が採用担当者が特に忙しくなる時期になるのです。

3月から4月ごろ（中途採用が盛んな時期）

一般的に企業の年度末は3月です。

年度末を一区切りに、1月～2月ごろから新しい職場を探したり、違う職業に移るために積極的に転職活動を始めたりする求職者が多くなります。

一方で、企業側も3月の年度末を区切りに欠員が増えることを見越して、採用活動を始めなくてはいけません。

また3月から4月ごろは、新規の事業の立ち上げで新しい人員が必要になる時期でもあります。

3月～4月ごろは新卒の採用に加え中途採用が活発化するタイミングと重なるため、企業の採用担当者の業務は増えがちです。

9月から10月ごろ（中途採用が盛んな時期）

中途採用の業務において、6〜8月は閑散期となります。

一般的に夏季休暇やお盆休みが重なるため、中途採用は活発化しません。

しかし9月〜10月ごろには、夏季休暇を取得し終えたり、ボーナスを受け取ったり、さらには残った有給を消化しきってから新たな職場を探たりする求職者が増える傾向にあります。

6月〜8月の閑散期が過ぎたらすぐに中途採用が活発化するため、9月～10月は採用担当者の業務が忙しくなるのです。

採用担当者が激務になる4つの理由

多くの採用担当者の業務が激務になってしまう要因は、応募者とのやり取りが多くなるほか、社内の調整の増加やそもそもリソースが足りていないケースなどさまざまです。

ここからは企業の採用担当者の業務が忙しくなってしまう理由を4つ上げ、それぞれ詳しく解説します。

スケジュールの管理が難しいため

採用担当者のスケジュール管理は、応募者のスケジュールに大きく影響されます。

応募者ありきの採用業務であるため、基本的には応募者の都合を優先してスケジュール調整しなければなりません。

応募者と社内の面接官の日程調整が終わっていたとしても、応募者の都合によっては再度スケジュールを変更し、見直しになる場合があるのです。

企業側の都合を優先しすぎてしまうと面接の日程調整が進まず、応募者が別企業に内定が決まってしまい、これまでの応募者とのやりとりが無駄になってしまう可能性もあります。

繁忙期に採用担当者は、応募者からの連絡を待ったり、応募者の連絡後に社内で面接の日程の調整したりする必要があり、遅い時間までの対応しなければならず、イレギュラーな日程を組むことも多くなるでしょう。

応募者の都合を優先しつつ、社内での調整も行わないといけない採用担当者の業務は激務になってしまうのです。

多くの連絡業務が発生するため

人事部の採用担当者が連絡をするのは主に応募者ですが、面接をするには面接官となる社員とのやりとりも必要です。

採用担当者が連絡する必要のある社員の数は、少なくありません。

社内での面接官の候補は人事部の採用担当だけではなく、応募先の他部署の社員や役員など多くの社員が関係するからです。

同じ人事部であればやりとりは容易になりますが、他部署であれば連絡が遅れてしまうことも想定されます。

社内の面接官の日程調整に関する確認メールへの返信がなかなか来ない場合には、直接聞きに行ったり、電話で確認したりするなど臨機応変に対応することが必要です。

応募者とのやり取りだけでなく、社内での連絡においても優先順位付けをし臨機応変に対応することも採用担当者には求められるため、マルチタスクになってしまい、採用担当者の業務は激務と呼べるほど増えてしまいます。

採用担当者の人材が不足しているため

大手企業のように採用担当者が複数人そろっている企業であれば、採用担当者も「新卒採用の担当者」や「中途採用の担当者」といったように役割が明確に分担されていることが多く、採用担当者1人当たりの業務も軽減されるかもしれません。

一方で特に中小企業やベンチャー企業のような社員の数が少ない企業では、限られたリソースで採用業務を担当しなければならず、人事部の通常の業務をこなしつつ採用業務を行っていることが少なくないため、そもそも人事部に採用業務を担当する人が1人しかいないこともあるでしょう。

また人事部だけでなく経理も兼任しているケースもあるため、社内の人事・経理を管理しつつ採用業務も行わなければいけないこともあります。

しかし中小企業やベンチャー企業のような小規模の企業では、人件費が限られているため、なかなか人員を増やすことができないのも事実です。

その結果、そもそものリソース不足によって1人あたりの負担が大きくなってしまい、1年を通して採用業務が激務になってしまうケースが出てきます。

採用手段が多様になっているため

最近では採用の手段が増えたため、企業の採用活動にメリットのあるサービスを選べるようになりました。

新卒採用であれば大学での企業説明会や就職活動フェア、また中途採用の場合はハローワークや転職サイト転職エージェントなど、採用手段はたくさんあります。

しかし、大学での企業説明会や外部の転職エージェントなどを活用することで、外部との打ち合わせやスケジュール調整などほかの業務が発生してしまうのです。

また採用担当者は企業の魅力を発信する必要もあり、採用サイトの更新だけではなく、TwitterやInstagram・FacebookのようなSNSの更新も行わなければいけないこともあります。

SNSは20代～30代の若い層に使用されており、無料で始められるメリットがありますが、SNSの使用方法や効果的な発信方法など、SNSの運用を開始する前にSNSについての知見を新たにインプットしなければいけません。

採用の手段が多くなればなるほど採用活動の幅は広がりメリットがある一方で、連絡先が増えたり管理することが多くなってしまうため、採用業務も複雑になり、採用担当者の業務は激務になってしまうのです。

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採用担当者の激務を改善する5つの方法

確かに企業の人事部の採用担当者の業務は多くの場合、激務になってしまいがちでしょう。

しかし今行っている業務を見直し、外部へのアウトソーシングを活用することで、業務の効率化を図り改善することは十分に可能です。

ここでは、採用担当者の激務を改善するための方法を5つ紹介します。

採用の業務内容を見直す

企業の採用担当者の業務は多岐にわたる一方で、あまり効果が出ず採用業務に無駄が多くなってしまい、その結果として業務量が増えている可能性があります。

そこで、一度現状の業務を見直し、応募や採用につながっているかどうか効果計測をしましょう。

例えば以下の項目が、見直すべきものとして挙げられます。

そのほかにも応募者の面接の評価シートやヒアリングシートを作成することで、作業フローを統一化でき、面接の準備もスムーズになるでしょう。

半年や1年単位で現在行っている業務を洗い出し、結果が出ているか効果検証をすることで、無駄に行っている業務を少しでも減らすことにつながり、結果として採用担当者の業務量の改善が期待できます。

業務を兼任せずに採用担当業務に集中する

特に中小企業やベンチャー企業などの小規模の企業の採用担当者には、経理や社内広報といったほかの業務と兼任しているケースが多いでしょう。

採用担当者の業務そのものが多いため、採用以外の業務を兼任していると、採用業務とのタスク管理や優先順位付けが難しくなり、採用業務に集中できなくなってしまう恐れがあります。

そこでできる限り採用業務以外の兼任をしないで済むように、ほかの社員のリソースを把握し、対応してもらえる業務は代わりに行ってもらうとよいでしょう。

とりわけ新卒採用の1月～5月や中途採用の4月や10月などで忙しくなるタイミングには事前に社内で相談し、割り振り可能な業務はほかの社員に任せることも、採用担当者の業務の激務化を防ぐと同時に新卒や中途採用に集中するには有効な手段だといえます。

採用代行に依頼する

採用代行サービスとは採用業務の全般を委託できるサービスで、採用の計画から選考・面接・内定などの業務を代行してくれるものです。

また採用代行の業者は採用を専門にしているため、経験が豊富かつ専門知識を有しています。

そのためただ単にリソース不足を解消できるだけでなく、これまでの自社の業務の行い方と比較することで、社内に採用業務のノウハウを蓄積することも可能です。

採用担当者のリソースを見直し、採用代行を外部に依頼することも採用担当者の業務を直接減らすことにつながるでしょう。

ただし、採用代行業者に採用を任せっきりになると自社が求める人物像と違う人材の採用になってしまう恐れがあるため、綿密な打ち合わせをし認識を合わせておくことが重要です。

人材紹介会社を活用する

人材紹介会社は事前に自社が求める人物像を伝えると、人材紹介会社の方から自社にマッチしそうな人材を紹介してくれます。

基本的には人材紹介会社は成功報酬型であるため、採用が決定するまでは費用が発生しないことが多く、導入コストがかからないのも魅力です。

とりわけ中途採用では採用計画を立てる余裕がなかったり、なかなか求める人材からの応募が来ないときには、手間をかけずに人材の確保が可能になります。

特に新卒採用とタイミングがかぶってしまう年度末には、人材紹介会社に中途採用の面で活用することで、採用担当者の負担を軽減できるでしょう。

採用管理システム（ATS）を導入する

企業の採用担当者の業務が激務になっている多くの場合では、採用担当者のリソース不足が原因である可能性があります。

その場合、採用に関する業務を一元化できるシステムである採用管理システム（ATS）を導入することで、採用担当者の業務を減らすことが可能です。

採用管理システム（ATS）を導入することで、応募者の情報の管理から面接の日程の調整・社内での共有などが各求人ポータルサイトと連携でき、応募状況の確認が可能になります。

また社内で選考状況が共有できる機能があるため、採用担当者の業務の効率化が期待できるでしょう。

採用管理システム（ATS）はさまざまあり、新卒採用に特化しているものや新卒・中途採用の両方に対応しているものもあります。

現在の採用業務で改善が必要な点をカバーしてくれる機能のある、自社に適した採用管理システム（ATS）を選ぶことが、採用担当者の業務の効率化のカギとなるのです。

※詳しくはこちら→【【必見】おすすめ採用管理システム（ATS）15選の料金を徹底比較】
※詳しくはこちら→【採用管理システム（ATS）21選徹底比較｜選ぶ時の5つのポイント】

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まとめ

企業の人事部の採用担当者の業務は、応募がある限り終わりがなく、特に新卒や中途採用が盛んになる時期にはさらに業務が増えます。

また応募者だけでなく、社内とのスケジュール調整や面接の依頼・大学での説明会などのやりとりがあったり、社内で採用業務以外の業務を兼任していることもあったりするため、採用担当者の業務は激務になる傾向です。

採用担当者の激務を改善するためには、現状の見直しをし無駄な業務を省くことだけでなく、採用代行業者や人材紹介会社などの外部の力を借りたり、採用管理システム（ATS）を適切に導入することが重要になります。

人事部の業務が激務で大変と感じている採用担当者の方は、この記事を参考にし、業務の効率化と改善に役立てましょう。

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ぜひ有効に活用して、効率的に採用活動を進めてくださいね。

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