人事担当必見!中途採用の人が辞めてしまう理由と定着率を上げる対策
主に即戦力としての採用が多い中途採用ですが、中途採用から入社した人材はすぐ辞めてしまう傾向が強いとされています。
場の雰囲気に合わなかったり、希望のキャリアプランが叶えられないと感じたりなど、中途採用者がすぐ辞めてしまう理由はさまざまです。
この記事では、中途採用者がすぐ辞めてしまう理由を踏まえて、すぐ辞めないようにするための防止策を紹介します。
中途採用の現状とは
中途採用者がすぐ辞める理由をみる前に、中途採用の現状をみていきましょう。
中途採用の定義を踏まえて、中途採用者の離職率がどれくらいなのかご紹介します。
中途採用とは?
中途採用とは、既卒・第二新卒・それ以外の職務経験者の採用を指し、一般的には高校や大学・大学院を卒業した直後の毎年4月に一括採用される「新卒採用」に対して、企業が不定期(=年度の途中)に行う人材採用が「中途採用」です。
ひと口に中途採用といっても、即戦力を重視する意図をもたせた「経験者採用」や「キャリア採用」、年齢や性別・人種・宗教・趣味嗜好などさまざまな属性の人が集まった状態(ダイバーシティ)の実現のための「障がい者採用」など、企業によって採用方法や採用人材は異なります。
新卒採用は企業の中長期計画からの新規人材採用であるため、社会人としてのマナーも含めて戦力としての将来の成長を見据えて育成期間が必要です。
一方、中途採用は企業の年度計画を推進する中での欠員や増員への対応が主な目的となり、それまでの社会経験や職場経験からのスキルが直接問われる点が新卒採用との大きな違いでしょう。
中途採用の離職率
中小企業庁から発表されたデータによると、中途採用者の3年以内での離職率は30%を超えており、「採用した中途人材のうち、10人に3人は3年以内に退職している」ことになります。
もちろん職種や会社の規模などによっても違いますが、せっかく採用しても約3割の人が3年以内に辞めているといえる中途採用者の離職率の高さは、多くの企業にとって早急に解決したい課題の1つです。
企業は中途採用者を「即戦力」として採用することが多く、社員教育などはせずにいきなり部門に配属する企業がほとんどでしょう。
中途採用者に対して導入教育をあまり行わずに現場に配属したために、今までのやり方と転職先のやり方の違いに戸惑いが生じたり、仕事のやり方について現場の社員との摩擦が生じたりすると、すぐに転職してしまう原因の1つになります。
中途採用の人がすぐ辞めてしまう5つの理由
中途採用者が3年以内に離職する割合は30%であることがわかりましたが、なぜ中途採用者はすぐに転職してしまうのでしょうか。
会社の風土や仕事内容とのミスマッチ、中途採用者の抱くキャリアプランの実現などの観点から、具体的な理由は何かをみていきましょう。
会社の雰囲気が合わなかった
転職先の社風に馴染めないと、中途採用者がすぐに辞めることがあります。
例えば、前職が営業職で短期間でのノルマ達成を求められていた場合、もっと時間をかけてお客様の要望に合わせたサービスを提供したいと考える人もいるでしょう。
仕事のやり方やノルマなど、さまざまな理由からどうしても社内環境と自分が合わない場合、大きなストレスを生じる前に辞職するパターンも考えられます。
中途採用者の多くが自分と相性がよい職場を探しているため、労働者が求める社風とイメージが異なる場合には、転職後にすぐ辞めてしまう人材が出る原因となってしまうのです。
応募者が実力を発揮できる環境を整える
転職後に上司や同僚と反りが合わず、ストレスが生じてすぐに辞職する中途採用者もいるでしょう。
職場の人間関係は働きやすさに直結する要素であり、新しい職場において人間関係を構築することは中途採用者にとって重要です。
しかしどうしても社内の人間関係になじむことができず、ストレスの原因となるパターンも少なくありません。
上司や他の社員との相性は中途採用者からすると転職する前には把握しづらい要素であり、入社後に人間関係に苦しんでしまい、すぐに退職する理由となってしまうのです。
想像していた仕事内容ではなかった
転職先の業務内容が思い描いていたものとは異なるために、すぐに退職する中途採用者もいます。
事前に聞いていた業務内容が実務とは異なる企業もあり、中途採用者が業務に馴染めずに辞めたいと考えるパターンです。
不得意な業務を完結しなければいけない環境では徐々に不満を募らせてしまい、早い段階で退職してしまう中途採用者も少なくないでしょう。
キャリアップが望めない環境だった
中途採用者のなかには、実績を積んでキャリアアップを目指している人もいます。
入社前に聞いていた仕事内容と実際の仕事内容が異なり、キャリアアップできない環境だと、転職の目標が達成されないために不満を抱えやすくなり、すぐに退職してしまうことがあるのです。
またキャリアアップを目指していない場合でも、実際に働いてみて自分には向いていない仕事だと判断し、退職してしまうケースもあるでしょう。
今まで以上に稼ぎたい人や会社の上層部への出世を望む中途採用者にとっては、キャリアアップができない会社での仕事は長く続かない可能性が高いのです。
教育・サポート制度が充実していなかった
労働環境が整備されておらず、入社直後に教育やサポート制度がないと、中途採用者は不安を抱いてすぐに退職することがあります。
今まで実績があり高いスキルをもっている中途採用の社員であっても、会社によって業務内容や仕事の進め方が異なるため、新しい職場で仕事を覚えるまではサポートが必要です。
転職先の企業方針を共有できなければ、中途採用者は自分流に労働をするしかなく、働くことに不安感を抱きやすくなります。
中途採用者のなかには即戦力であるとみなされ放置されてしまうと、仕事のやり方がわからず不安を覚える人も少なくありません。
中途採用者の離職を防ぐには、入社直後に会社運営の方針や働き方を教育して安心感を持ってもらうことが必要で、結果として長期労働につながるでしょう。
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中途採用の人に定着してもらうための対策5選
入社後のサポートが不足したり、配属先での人間関係がうまくいかなかったりするなど、さまざまな理由で中途採用者は離職してしまいます。
中途採用者に長く定着してもらうためにはどうすればいいのか、効果的な対策方法を5つみていきましょう。
採用対象を明確にする
採用活動の開始時点で、「自社がどういう人材が欲しいか」という人物像を明確にしなければいけません。
採用のミスマッチを回避するために募集する人物像をあらかじめ発信しておくことで、企業と合わない人材とは始めから接点を持たずに済むのです。
どのような人材が欲しいのかを求人情報に明記することで、転職希望者が自分にマッチしているかを確認して応募してくるため、企業は無駄な経費や時間を減らすことにもつながります。
そもそも「すぐ辞める中途採用者を雇用しない」という合理的な考え方であるため、企業の人事問題の基盤ともいえるでしょう。
会社の雰囲気・待遇を具体的に記載する
求職者は福利厚生に敏感であるため、会社の雰囲気・待遇を募集段階で明確にしておくと、すぐ辞める人材を採用する確率が軽減します。
中途入社者がすぐ辞めるのはやはり待遇面での影響が大きく、福利厚生が整っている企業であれば、事前に情報を提示したうえで求人する方法が最善です。
業務内容を明確に記載することも効果的で、営業や事務といったあいまいな表現ではなく、詳細な業務内容を求人票にのせることで、求職者はどのような仕事をするかイメージしやすくなります。
入社後に待遇が悪いと感じた中途採用者はすぐ辞めるパターンが多いため、企業も待遇の有無や内容を正確に発信してから求人を開始しましょう。
職歴やスキルをよく確認する
面接時に求職者の職歴やスキルについて把握しておくと、すぐ辞める人材を採用してしまうことはありません。
長期労働してくれる人材を求めている企業は、面接のときに事細かに志願者とコミュニケーションをとることが求められます。
人を雇用するには多大なエネルギーが必要になるため、面接時に職歴やスキルを確認しておくことで採用前にすぐ辞める人材であるのか、おおむねの検討材料になるでしょう。
会社にマッチした人材を見極める方法として、面接時に配属される部署の上司にも同席してもらうと効果的です。
そのほか、職歴の多い求職者には退職理由のヒアリングを行うことで、退職理由から求職者の人柄が見えてくる場合があります。
また適性検査を活用することで、面接だけでは判断しきれない部分をほかの方法で補いながら、自社に合った人材を見極めることができます。
中途採用者を受け入れる雰囲気を作る
中途採用者を採用後は、社内環境を向上するために会社が懇親会などを設け、良好な人間関係の構築を図りましょう。
中途採用者と既存の従業員との良好な人間関係が築けなければ、すぐに辞める人材が増えてしまいます。
会社に定着してもらうためにも、社内環境を向上できる交流会を設けることが重要です。
入社後のサポートを手厚くする
入社後はしばらくサポートできる担当者を指名し、中途採用者が働きやすい環境を整備しましょう。
業務経験があったとしても、中途採用者にとっては右も左も分からない職場であるため、期間を定めてサポート役を付けて教育することで、すぐ辞める人材を減らせます。
手厚く中途採用者をサポートすることで労働者にとっても安心感が増し、初めての職場でも高い労働意欲が湧き長く定着してくれるでしょう。
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まとめ
中途採用者はすぐ辞めてしまう傾向にありますが、辞めてしまう理由は人によってさまざまです。
そのため、中途採用者と自社とのミスマッチがなるべく起こらないよう対策を講じるのが効果的といえます。
この記事を参考に、中途採用者へのフォローやケアについて見直してみましょう。
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