採用コスト削減したいなら必見!雇用別・業種別平均相場と7つの方法
採用活動を行うときに必ずかかる採用コストを、可能な限り削減したい採用担当者は少なくないでしょう。
この記事では、採用コストを削減するための方法やポイントを紹介します。
削減前に知っておきたい採用コストの内訳2つと算出方法
ここでは、採用コストを削減する前に知っておきたい外部コストと内部コストの内訳と算出方法について、確認しましょう。
採用コストの内訳
外部コスト
外部コストは社外に支払う費用のことで、おもな費用は以下です。
・会社説明会の会場費用
・採用ホームページや会社紹介資料の制作費
求人広告費は求人サイトや人材紹介会社などに支払われるコストで、求人サイトに支払う外部コストのなかには毎月定額で支払うものや人材紹介では成約時に手数料を支払うものがあります。
採用ホームページや会社紹介資料の制作費は、社内で制作する技術やノウハウがない場合に発生するものです。
外部コストの多くは外注費であるため、コストの算出と費用対効果は内部コストに比べてわかりやすくなります。
採用コストを削減したいなら、「外部コストが何にどのくらい使われたか」を洗い出すといいでしょう。
内部コスト
内部コストは社内に支払う費用のことで、以下が該当します。
・社員紹介へのインセンティブ
・内定者懇親会や採用イベントの運営費
内部コストは人件費に使われることが多く、外部コストよりも金額が少なくなる傾向があります。
ただし内部コストは採用に関する打ち合わせやイベント運営を行う社員の人件費にあてることが多く、正確にコストを算出するのは外部コストに比べて困難です。
内部コストを算出するときは、採用部署だけでなく採用に関する費用が何に使われたのかを他の部署のサポートを得て調べる必要があります。
採用コストの算出方法
1人あたりの採用コストの算出式は以下です。
採用コストは外部コストと内部コストを合わせた総額を指し、採用コスト総額から採用人数を除算した数値が1人あたりの採用コストとなります。
1人あたりの求人広告単価の算出式は以下です。
求人広告費は求人サイトに広告を出す費用や人材紹介会社を活用した際に発生する手数料などを指し、求人広告費総額から採用人数を除算した数値が1人あたりの求人広告単価となります。
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《雇用別・業種別》削減したい採用コストの平均相場
採用コストの平均相場を雇用別、業種別にまとめましたので詳しく見ていきましょう。
《雇用別》採用コストの平均相場
アルバイトの採用コストの平均相場
アルバイトの採用単価は少子高齢化が進む影響やコロナウィルスの感染症の影響によって、企業都合や自己都合の失業者が増えたことで年々高騰しており、採用単価の情報が企業の少なくない負担になっています。
アルバイトの採用単価の相場は2万円となっており、飲食業界やアパレル業界は採用単価が低く、介護士や看護師は採用単価が高いのが特徴です。
新卒社員の採用コストの平均相場
株式会社リクルート「就職白書2020」 によると、新卒社員の採用コストの平均相場は以下です。
2019年度・・・93.6万円
新卒社員にかける採用コストは企業によって変わりますが、採用コストは年々上がっているのがわかります。
新卒社員の育成は短期的に見ると高いコストと感じるかもしれませんが、育成することで新卒社員が大きな利益を生む可能性があるため、「新卒社員にかける採用コストは長期的な投資」と考えるべきでしょう。
中途社員の採用コストの平均相場
株式会社リクルート「就職白書2020」によると、中途社員の採用コストの平均相場は以下です。
2019年度・・・103.3万円
中途社員が新卒社員より採用コストが高い理由は、求職者の経験やスキルに個人差があり、企業とマッチする人材を見つける難易度が新卒社員より高いからです。
中途採用のひとつに「ポテンシャル採用」と呼ばれる、スキルや経験ではなく人柄や教養の高さといった潜在的な能力を重視する採用方法があります。
ポテンシャル採用の相場は2019年度の中途社員の採用コストの平均相場である103.3万円より低いため、中途採用の採用コストを抑えるためにポテンシャル採用を行う企業もあるのです。
《業種別》採用コストの平均相場
新卒採用
新卒採用の採用コストの平均相場は60万円〜80万円と、業種によって変わります。
新卒採用においては中途採用より人が集まりやすく、新卒採用のノウハウが年々構築されていることで、採用コストの削減ができている企業が多いでしょう。
新卒採用の採用コストの総額は年々下がる傾向にありますが、優秀な学生を採用するために採用活動を活性化することで採用コストの単価は上昇しています。
中途採用
中途採用の採用コストの平均相場も新卒採用同様、業種によって変わります。
中途採用は新卒採用より採用コストの平均相場が高く、業界問わず高騰化が進んでいるのが現状です。
中途採用は新卒採用より募集人数が多く、製造業や建設業はITエンジニアの求人が多いからです。
中途採用の場合は専門的な知識や資格が必須条件となるため、一度の採用活動で採用が決まらないことは少なくありません。
再度採用活動にコストをかけることで、採用コストは上がることから採用コストは高騰化していくのです。
採用コストの削減方法7つ
採用コストのおもな削減方法7つは、以下です。
・リファラル採用を活用する
・求人広告媒体を見直す
・選考プロセスを見直す
・オンラインツールを活用する
・自社サイト・SNSなど自社媒体で採用を強化する
続けて、各方法の詳しい内容をみていきましょう。
ミスマッチを防止する
採用のミスマッチは入社後のフォローができていなかったり、面接の時点で企業と求職者の相互理解ができていなかったりすることが原因となり、入社後に「思っていたのと違う」というギャップを感じることで起こり、早期退職につながることもあります。
採用のミスマッチが起こるとこれまでの採用活動が無駄になってしまうだけでなく、再度コストをかけて採用活動をおこなう必要があるため、採用のミスマッチを防止することは採用コストを削減するために重要です。
採用のミスマッチを防止するためには、年齢制限を設けたり資格を持っていることを必須条件にしたりするなど、求める人物像や採用条件をより明確にすると、求職者との求める人物像や採用条件の認識のズレが少なくなるため、効果的でしょう。
求職者は企業に対する希望や期待も大きいですが、自社の課題やデメリットを伝えておくことで入社後に「思っていたのと違う」とギャップを感じにくくなります。
入社した社員の研修や既存社員の交流会などを行い、企業に馴染みやすい環境を作ることも、採用のミスマッチ防止に効果的です。
リファラル採用を活用する
リファラル採用は、社員や身近な人物からの紹介によって人材を採用する手法です。
リファラル採用は自社の理解が深い自社の社員から人材を紹介してもらえるため、自社の求めるスキルや人物像におけるミスマッチが少なくなり、紹介してもらった人と一緒に働けるため退職率が低くなります。
リファラル採用時に発生する採用コストとしては、採用成功時に知り合いを紹介してくれた社員に対して支給する紹介料やインセンティブです。
リファラル採用にかかる費用の相場は2万円〜20万円となっており、求人サイトや人材紹介会社よりも採用コストを削減できます。
求人広告媒体を見直す
現在使用している求人広告媒体からの応募数が増えていないのであれば、求人広告媒体を見直す必要があります。
求人広告媒体によって強みや特徴が違うため、例えば「地方の採用に強い」や「エンジニア採用に強い」など求人広告媒体の特徴が自社に合っているかを確認しましょう。
また求人広告媒体によって登録者の年齢や勤務地もさまざまであるため、登録者が多いからといって採用につながるわけではありません。
求人広告媒体を選ぶときは、契約プランのほかに求人広告媒体の強みや機能、採用したいターゲットの登録者数をチェックしておくことが重要です。
求人広告媒体を選ぶ前に、求人広告媒体の担当者に特徴や登録者数とターゲットを聞いておくといいでしょう。
選考プロセスを見直す
スケジュールの調整や面接会場の確保など、採用活動にかける時間と労力は少なくありません。
求職者の選考プロセスを見直して効率的に採用活動をすることが、採用コストを削減することにつながります。
例えば面接回数が多いと、求職者が自社より先に他の企業に内定をもらって就職先を決めてしまう可能性があるため、できるだけ面接の回数を減らして1度の面接で終わらせておくといいでしょう。
書類選考の時点で人材を選定し面接する人数を絞り込むことで、面接にかける時間を削減できます。
採用の評価基準を細かくしすぎると、人材選定時のチェック作業が増えたり面接通過する人が少なくなるため、「自分の意見を伝えることができる」や「人と話すことが得意」のように評価基準を明確にした評価シートを事前に作成しておくことも大事です。
オンラインツールを活用する
採用コスト削減のために、近年オンラインツールを活用した面接を行う企業も出てきました。
Web会議ツールを活用することで移動コストが削減でき、オンライン化による効果は期待できるでしょう。
オンラインツールを活用した面接方法の例を2つ紹介します。
企業が用意した質問に対して求職者が回答する様子を録画し、録画した内容を後で確認できる面接方法です。
・オンライン面接
Web会議ツールを使用することでパソコンの画面越しに面接できます。
自社サイト・SNSなど自社媒体で採用強化する(採用マーケティング)
近年、SNSを使って情報収集する求職者が増えていることから、SNSを使った採用活動をする企業が増えました。
TwitterやFacebookのようなSNSなら広告費用をかけることなく、代表の理念や会社のビジョン、募集要項などをいつでも簡単に発信でき、多くの人に募集をかけることが可能です。
SNSのほかに求職者は自社サイトを見て応募を決めることが多いため、自社サイトを魅力的に作ることで採用活動を強化できるでしょう。
自社サイトには会社の雰囲気が伝わりやすいよう、自社の写真を載せたり、代表のメッセージを掲載したりすることで求職者に自社の魅力をアピールできます。
費用を抑えて自社をアピールしたい場合は、SNSや自社サイトを強化するといいでしょう。
ATS(採用管理ツール)・採用代行サービスを利用する
ATS(採用管理ツール)は採用に関する業務を管理するシステムで、求人票の作成や面接スケジュールを管理できるツールです。
採用代行サービスは採用に関する業務を企業に代わっておこなうサービスで、応募者管理や選考調整などをして採用担当者が面接などの重要業務に集中する環境を作ることができます。
ATS(採用管理ツール)や採用代行サービスを活用することで作業効率化が図れ、面接会場を手配する費用や時間、応募者の管理などの社内コストを抑えることが期待できるでしょう。
採用コストの削減する2つのポイント
採用コストの削減する2つのポイントは、以下です。
・採用コストを精査する
それぞれ、具体的にどうすればいいのかを説明します。
採用全体を俯瞰して確認する
採用コストにおける外部コストと内部コストは切り分けて考えるのではなく、採用コスト全体を俯瞰して確認する必要があります。
例えば外部コストの求人広告費を削減したことにより、今まで外注していた業務を社員が請け負うことで業務が増え、内部コストの採用担当者の人件費が上がることがあるため、一部のコストを削減することが採用コストの削減につながるとは限らないためです。
部コストと内部コストは影響し合っているため、採用全体を俯瞰して削減するべきコストを判断しましょう。
採用コストを精査する
採用コストを見直すときには、外部コストと内部コストを精査して、採用にかけるコストの費用対効果が適切かどうか確認することが大事です。
精査する方法は、業種ごとに採用ターゲット、利用サービス、採用にかけたコスト、1人あたりの採用単価を項目にわけて可視化します。
使用しているサービスや採用手法を、「費用対効果が低い」「効果が出ていない」といった観点で見直しましょう。
まとめ
採用コストを削減を目指すなら、まずは自社の外部コストと内部コストを確認して、1人あたりの採用単価を算出することがポイントです。
自社の採用コストを確認し、削減方法やポイントを活かして採用コストの削減を成功させましょう。
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コストを抑えて応募者を増やしたという実績も十分です。